東京都の現在の最低賃金は1,013円である(毎年10月に改定)。アルバイトのチラシには1,050円というのが多い。では果たしてこの金額で東京で暮らしていけるか考えてみる。
●毎月の収入 9時18時で働いて1日8,400円。
月20日で月収168,000円。
(年2ヶ月の賞与で年収約235万円)。
●毎月の支出 健康保険と厚生年金には入れるが、自己負担は会社との折半なので、約25,500円。
雇用保険が約500円。
賃貸アパートの家賃が60,000円。 (参考:生活保護の人は53,700円迄)
水道光熱費5,000円、通信費5,000円、食費が45,000円。(1日1,500円とする)
所得税・住民税 約100,000円(8,000円/月)
これらを引くと月19,000円となり、これでは貯金ができるわけがない。(年2回のボーナスはかろうじて貯金できる)
一方で生活保護費は月に約13万円位。医療費も無料で、社会保険料も払う必要がない。
東京で月約17万円で、国は憲法25条に保障する「健康で文化的な最低限度」の暮らしが出来るとでも言うのだろうか。フルタイムで働くより、生活保護費を貰った方が楽だと考える人がいても全くおかしくない。
だったら物価の安い地方に住んだらと言われるかもしれないが、地方の最低賃金は更に安いしそもそも仕事がない。
佐賀県労働組合は、若者の一人暮らしには時給1,600円が必要と試算した。現状の最低賃金の約2倍である。
今や最低賃金付近で働いている人は全労働者の4割にのぼる。中小企業にとっては従業員の給与を上げることは厳しいかもしれないが、今の最低賃金の設定では、(配偶者控除の範囲内で働く専業主婦のパートならともかく)今後生活保護に転落する人を沢山生み出すだけだと思うのだが。
最低賃金は全国一律1,500円に、政府が補償!
ユキワカ
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