東京上野にある通称へちま地蔵こと東叡山浄明院という天台宗のお寺は、せき・ぜんそくのお寺として有名で、年に1回特別な法要として毎年十五夜の日にぜんそく病封じへちま加持祈祷会が行われる。
自分は咳喘息が酷かったので、小学生の頃からこのお寺に年に一度通っている。年に一度きりのため、昔は境内に人があふれかえりお加持を受けるまでかなり時間がかかった。
ところが年に1回の特別な日であるにもかかわらず、昨日もお寺は閑散としていた。信者が減った訳でもなかろうし、祈祷の効果が無いという噂が立った訳でもなかろうし、はっきりとしたことはわからないが、人が減った理由には信者、お寺双方の経済的な事情があると思われる。
祈祷料は3,500円だが、一時は3,000円に下げたり微妙な調整をしていた。また、お寺は本堂の周りに八萬四千(たくさん)のお地蔵様が祀られていて、風情ある雰囲気を醸し出していたのだが、その一画でお寺が墓地販売を始めてしまった。
経営上厳しい判断があったと思われるが、少し興ざめである。いろいろな事情はあるにせよ、喘息に効く効かないも別として、昔からの風習、文化を後世に伝えていくことが大切だと思い、毎年通い続けているのである。
ユキワカ
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